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スメルズ ライク グリーン スピリット SIDE B/永井三郎 【POEBACKS】


〔2013/4/24〕


★★★★☆

女装に興味がある、同性が好き、“人とはどこか違う”
・・・口に出来なかった悩みを打ち明ける事でクラスのいじめら
れっ子だった三島といじめっ子だった桐野は固い絆で結ばれ
る。しかし束の間の平和は、三島が社会科の教師・柳田に目
をつけられてしまった事からガラガラと崩れ始める。小さな
田舎町に駆け巡るウワサや息子へ多大な期待を寄せる母の想
い、その全てと対峙しながら三島と桐野、2人が導きだす答
えとは・・・。

2冊目で完結巻です。
これはもう、何か・・・切ないというかやるせないというか。
2人とも良く頑張ったと思うし、三島なんかすごく強く自分
の意思を表明していて、逞しくなったな・・・と思えるハッピ
ーエンドだったんだけど、桐野に関しては、家族との幸せそ
うな笑顔の描写とは裏腹に、私の中では、あぁバッドエンド
だ・・・という気持ちでした。
何かままならなさというか、彼がしっかりケリをつけて自分
で選んだ道だと解ってはいるんだけど、無性に悔しい気持ち
がしてしまい、泣けてしょうがなかったです。しかも再読し
てから、パラパラめくる度にまた深さに気付いてしまって。
つらいわ・・・。

ド田舎で母親と二人暮らしの中学生・三島は、可愛らしい顔
立ちで髪を伸ばしていることもあり、同級生の桐野や夢野か
らイジメられていた。実は三島は、夜に母親の口紅をこっそ
り借りて女装をするのが大好きで、ひょんなことからそれを
桐野に知られてしまう。だが桐野も実は、おねえだという一
面を持っていた。そんな共通の秘密を抱えた二人は共感し、
親しくなっていき・・・。

というわけで、お互いゲイであるという秘密を抱えた三島と
桐野が友情関係を築いていく中で、三島のことが好きで変態
教師の柳田から必死に守ろうとするもう一人の友人・夢野と
の関係とか、田舎町ということもあり簡単にそれぞれの母親
の耳に彼らがゲイではないかという噂が届いてしまったりし
て、そこをどう乗り越えていくのかというような内容。
1巻より更に深みのある話になっていて、色々と考えさせら
れるものがありました。

でもそういうちょっと辛い部分もあるけれど、二人とも誰
にも何も打ち明けることなくパンドラの箱が閉ざされたまま
だったとしたら、きっともっと苦しむことになっただろうし、
一歩間違えれば柳田先生のようにならないとも言えなかった
だろうし、一緒に開けてくれる友達に出会えたのは幸運でし
たよね。結局同じような箱でも同じものが入っていたわけで
なく、辿り着いた桃源郷も違ったけれど、どこに居たって
スピリッツは同じなんだろうなと。ある意味「初恋」とかの
ラブとは違うけど、尊い愛を得たんじゃないかなと思います。

また、桐野の子供の名前が「夏希」なんですよね。「もう夏
も終わりだなぁ・・・」というセリフと共に、二人が過ごした
「夏」にかかってて、桐野にとってはかけがえのない時間だ
ったんだろうな・・・と考えちゃって、たまらない気持ちに。
いっそのこと、母親なんか簡単に切り捨てられる子だったら
また違ったんでしょうけどね。大好きなんですもんね・・・。
しかしただの打算とは違うのは、彼自身にも「母親も含めて
自分」という意識が強いからなんだろうなと。

最初は強烈な印象だった柳田先生の補足があったのも良かっ
たです。これを読み終えると、彼も決して悪ではなく、三島
や桐野のような同志に巡り合えていればまた違った未来もあ
ったのかもしれないと思うと、これもまた切ない。
今では誰かに愛されていて欲しいな・・・という気持ちです。

夢野は、一度現実を見てダメかなと思ったけど、ちゃんと考
えてくれる子で良かったです。さすがに一年も考えっぱなし
ってバカだよね〜と思ったけどw 母の遺伝子を見ました。
あとは、三島の母ちゃんはやっぱ最高でしたね。「私は私で
お前はお前だ」と言うところの表情がめっちゃギャグ絵で笑
えるんだけど、愛情に溢れていてカッコ良くて、泣けてしょ
うがなかったです。

そういうわけで、まだ未熟な彼らがマイノリティの壁に直面
して、でも果敢に立ち向かって結論を出していくという、成
長の物語にもう胸がいっぱいです。ちょっとホラーのような
強烈な描写も交えてあるのが恐くて独特なんですが、半面優
しい心もしっかり描いてあって、読み応えがあって面白かっ
たです!どうか皆、幸せであって欲しい!


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