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世界は光に満ちている/深井結己 【バンブー】


〔2011/2/26〕

★★★★★

時は昭和二十年、太平洋戦争下の日本の小村の片隅。
医学の道を志し帝大に進みながらも、病によりその途
半ばであきらめ帰郷せざるを得なかった榎戸正之介は、
その不遇を託つこともなく世捨て人のごとく、ただ日
々を送っていたのだが、そんなある時、撃墜された米
軍機から瀕死の状態で脱出した若き米兵・ジョーイの
闖入という青天の霹靂に見舞われてしまう。そして、
普通であれば官憲に突き出すべきところを密かに匿い
介抱してやるのだが、その過程でそれぞれの境遇を知
り、心かよわせ合ううちに互いになくてはならない存
在となっていき・・・・・・・・・果たして、この決して許され
ぬ恋の道行きの向かう先は・・・!?
暗く不幸な時代に抗い輝いた至高の愛の邂逅をドラマ
チックに描き麗人誌上で大反響を呼んだ表題作他、等
身大の男たちのピュアな想いに満ちた人生の旅路を綴
りエイジングBLの金字塔との呼び声も高い「五月雨る
抱擁」等、ヒューマンな魅力にあふれた最新傑作5編
を収録!!・・・・・・・・・この感動、無限大!!!

ちょっと前の時代を描いたしっとり系の話が全5作品
収録されています。あらすじの文句に偽り無し!と言
える、感動する話ばかりで、かなり泣かされまくりw
何度読み返しても、変わらず泣けてしまいます。と書
きながらも涙がw


『世界は光に満ちている』
医者を志していたものの、体調を崩し、静かな山手の
家で一人療養生活を送っている兄・正之介が、墜落し
た戦闘機に乗っていたアメリカ人・ジョーイを助け匿
ううちに、二人はかけがえの無い存在に・・・という話。

実質家族との縁を切られてしまっている正之介と、も
う戻る場所もないジョーイという寂しい二人が、やっ
と築いたわずかな幸せが切なくて。何故にこんなに短
い尺で見事にドラマチックに表現できちゃうんでしょ
うね。それが正之介の目線だけでなく、度々様子を見
に来てくれる正之介を慕う、歳の離れた弟・幸作の目
線からも語られるのが、またたまらなくて。
普通なら死んだシーンで泣いちゃうことが多いんです
が、死そのものは何かそれほど重く描かれてないんで
すよね。むしろ兄が事切れる前に「ジョーイと俺だけ
の墓になるんだ」と言った幸福そうな姿と、そんな兄
に縋り泣く幸作の姿など、哀しいんだけど確かに幸せ
を感じるような場面にこそ泣かされたような気がしま
す。最後のシーンもいいな〜。あと何十回読んでも、
泣ける自信がありますw

『象牙色の銀河』
父親を騙し全てを奪った社長に敵討ちに行こうとする
楓が、その前に10年前の初恋の相手で、2つ上の兄の
友人・禮次郎に会いに行くという話。
彗星接近で人類が滅亡する時、一緒に居たいのは禮次
郎さん。自分で人生を終わらせる時に居たいのもやっ
ぱり禮次郎さん。そういう楓のピュアな想いと、10年
ぶりに明かされる真実と、禮次郎がこの10年どういう
想いで一人過ごしてきたのだろうか・・・と、色んな感情
が押し寄せてくる、地味に威力のある話でした。
いやいや、上手い。

『上弦の月が沈んだら』
12年前、父親が亡くなって以来、毎年命日の七月七日
に墓参りに来てくれる、父の部下・天ヶ瀬さんに会う
のを楽しみにしている航太郎。そんな慕う気持ちが、
高校生になった今、別の形に・・・という恋の話・・・
だけじゃないんですよね〜。
天ヶ瀬さんとの恋の成就、そして父と天ヶ瀬さんの関
係が判明・・・というところで普通は終わりそうなとこ
なんですが、ここでもう一展開持ってきたところがさ
すが! 「でんごんみっつ」「よく覚えてたでしょ」の
今の航太郎の笑顔と幼い航太郎の笑顔のコンボでめちゃ
めちゃ泣けてしまいました。もう〜、上手すぎですよ〜。

『契る花』
神様から村の生贄である和野に選ばれた継也と、7年
前から継也に仕えてきた笹一という、悲しい宿命を前
に恋を成就させる二人という話。
触手というファンタジーエロスな表現ながら、ままな
らなさが堪らなく悲しく、まさに泣ける触手w

『五月雨る抱擁』
田舎から出てきて不安がいっぱいの学生・神沢が、励
まし優しくしてくれる管理人・糸屋さんに恋をして・・・
というほのぼのとした話。これは、幸福感にウルッと
させられる話でしたね。しかも何十年後も連れ添って
いた姿が、何かたまらなくキュキュンときました。

悲しい部分も多いけれどどこかに救いがあって、その
温かさに思わずホロリとさせられる、見事な良作揃い
だったと思います。
普通なら、長いスパンで展開させそうな話なのに、短
編できっちり描き切り、しかも1話ずつが1冊分読ん
だくらいの満足感がある、まさにお見事としか言いよ
うがない構成力ですよね。もうほんと、すごいわ。
これはまたもや、手放せない1冊となりました。


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