selected entries

SEARCH THIS SITE.

  qrcode

categories

archives

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

  • -





針のかたなと御器のふね/日の出ハイム 【HertZ】


〔2007/7/28〕

★★★☆☆

身体が人の手のひらに乗るほどしかない兵九郎は、月の光
の下では人並みの大きさになれる。それゆえに祟りの子と
噂されてきた。兵九郎は噂を覆すべく里を出て都にのぼり、
京の貴族・琴平の守護役となることに成功した。琴平を踏
み台に出世をもくろむ兵九郎だったが、何かといい加減な
琴平に不安を覚える。しかし、琴平はどうも喰えない感じ
のする男で・・・。

一寸法師をベースにした、平安時代の話。大好きな日の出
ハイムさんですが、時代モノが得意じゃないので何となく
スルーしちゃってましたが、やっぱり読んで良かった。

子宝に恵まれぬ夫婦が、住吉大明神に祈願してやっと授か
った息子・兵九郎。しかし兵九郎は、手のひらに乗るほど
の小さな身体であったため、里の人々は、大明神の祟りだ
と口さがない噂を立てていた。やがてその噂が嘘だという
ことを証明するために、兵九郎は都に出て名を上げること
を決意し、旅に出た。そして成り上がるために、貴族・琴
平の守護役になった兵九郎だったが・・・

というわけで、ボンボンな琴平を手なずけて、成り上がっ
てやるぜ、と思っていたら、素直な性格のため、逆に遊ば
れたりして、可愛い兵九郎。そんな二人が少しずつ信頼を
深めていく優しい物語・・・なだけと、最初は若干物足りなく
感じていたんですが、序盤からちょくちょく見えてはいた
兵九郎の小さい故の苦悩が、中盤くらいからすごく意味を
持ってきて、最後らへんは何故だか泣けて仕方ありません
でした。

特に兵九郎の 「俺は人がひょいと一歩あるくところを
大股でわしわし歩いても 七歩半  人より七倍半 歩いた
みちが長い 人に申したりはせぬが いつも心の中でその
ことを誇りに思うておる」 というセリフが印象的で、小
さくて苦労しながらも培ってきた、彼だけの持つ誇りがス
テキで、こういうのを描けるのは、あぁやっぱ日の出ハイ
ムさんの力だよな〜って感じですね。

琴平の家の舎人・八雲、八雲に拾われ健気に働く捨丸、琴平
の可愛らしい弟・笛千代、兵九郎の師匠であるカラス天狗な
ど、他のキャラも魅力的で、BLとしての要素はあまり濃くは
ないですが、愛情という面ではしっかりと描かれていると思
います。前半はやや説明的な部分が多かったので薄味ではあ
りましたが、気付いたら平安時代にプチトリップしたように、
惹きこまれてしまいました。

御伽噺の一寸法師は、ラストは打ち出の小槌で大きくなった
けれど、兵九郎はならなかった。でもその小さな身体には、
人の七倍半の幸せが満ちていた・・・という締めくくりと共に
ある二人が寄り添う笑顔は、何とも泣かせるエンディング。
強引に捻じ伏せた感じの作風も、また乙ですね。じんわりと
後を引きます。アッパレです。


↓ 商品情報や他の方のレビューはコチラから。
 関連商品の情報なども掲載されてますので、参考にしてみてください。



↓ 応援クリックお願いします
にほんブログ村 漫画ブログ BL漫画へ








スポンサーサイト

  • -









イトラコナゾール