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窓辺の君/雲田はるこ 【マーブル】


〔2009/4〕

★★★★☆

美しい君に恋をした。「俺 せんせーに興味あって」
見ているだけで楽しくて、私の恋はそれで充分だった・・・
はずなのに。「してやるから、もう喋るな」
30代半ば、ゲイであることを卑下している内向的な大学助手
が明るくおバカで遊び慣れた大学生に片想い。ずっと憧れだ
った彼が突然目の前に現れ、外見と中身のギャップに愕然と
した上に想像もつかなかった交流がはじまってしまっていた。

表紙から、メルヘンチックな内容を想像していましたが、
意外と普通よりやや乱暴な感じの人が多く、それが人間くさ
くて逆にお茶目で、色々と気に入った部分が多かったので
何回も読んでしまいました。
絵はちまちましてて可愛いし、コマ割も細かくて、動きに
勢いもあってキャラが生き生きしてましたね。漫画として
すごくお上手なんじゃないかと思います。魅力的です。

表題作は、大学で研究ばっかしている助手と、酪農の生徒。
いつも同じ場所で昼食をとる窓辺の君を、自分の研究室から
眺めるだけという、数年間の淡い恋心を楽しんでいた助手な
のに、ある日、目の前に現れた現実のキミは、自分のイメージ
していた可憐な人ではなくて・・・ という、理想が現実にボロ
ボロに壊されていくという中で、でもやっぱり彼への想いは
簡単には消え去らないという、乙女な先生が可愛らしい話。
牛乳のくだりの口拭かれてるとことか、その後の研究の説明を
ぼそぼそとしゃべるとことか、先生がいちいちツボった。

『GOOD BYE HONEY』は、腐れ縁が今や恋人同士になって
5年の幼馴なじみ同士のてっちゃんとヤス。ヤスのアホキュート
なとこと、テツのいっつも怒ってるとことのバランスに、関西弁
がぴったりマッチしていて、お茶目で楽しい。最後は笑わすオチ
だったけど、個人的には1ページ前のラブラブオチでも良かった
かと。

『Lay Down,Sally』は、脚本なんかもやる売れっ子作家と、その
マネージャー。恋心を隠しながら甲斐甲斐しくお世話をするマネ
ージャーと、そんな想いを知りながらドSに振る舞ってきたサリ
ーが、暴行罪でサリー逮捕の前夜に最初で最後の関係を持つとい
う、バッドエンドな話。何だろう、切ないんだけど、出てきたサ
リーを面倒見れるのは彼しかいないんじゃないか的な、後にすご
く必要とされそうな希望も沸いてくるような、不思議な感覚。

『はじめて弾く恋のうた』は、ピアノ教室の先生と安らぎを求め
て教室に通うボクサー。先生が内心乙女なとこがすごくいいし、
ちょっとショボい感じがたまらなく良かった。

『悪童セヴンティーン』は、女子高生大好きなヘンタイ教師が、
お気に入り女子のセーラー服をクンクンしてるとこを、運悪く
男子生徒に見られちゃうんだけど、この男子・間宮がとんでも
ないドSで・・・ 最初の状況説明モノローグとか、女子高生に
怒られてもデレデレな先生とか、セーラー間宮を前に舞い上が
る先生のモノローグとか、色々と良くできてましたねー。
先生がとことんアホなのがすごく楽しかったです。

『あなたには言えない』は、カメラマンの礼と恋人の野々瀬
が、8年前に姿を消した礼のかつての恋人・青二に会いに行
くという話。写真の才能があった礼と、同じく写真の道を志
していたけど自分の限界を知り、父の容態が思わしくないこ
ともあり田舎の旅館を継ぐため黙って姿を消した青二。そし
てそんな二人の本当の別れを黙って見守る野々瀬という、笑
わせる場面満載なんだけど、本心を思うとホロリとさせられる
感じ。

で、『だいだい色に溶けあう』が、その礼と青二の付き合って
いた当時の話。こんだけラブラブだった二人が、なぜ別れを
選んだんだろうという、これを読めば確実に前の話が引き立つ
という、とても素敵な構成になってます。やー野々瀬くんには
悪いけど、間違ってヨリが戻ればいいとさえ思っちゃいます。
でもそう簡単にはいかない儚さも、心地良い作品。

というわけで、何か、更にもう一声!みたいな部分もあるんで
すけど、読むほどに味が出てきて、なかなかに粒揃いな一冊で
はないかと思います。ドSな人もたくさんいますが、その裏側
の優しさやナイーブさもチラリと見えるような部分があって、
結構奥深いですよ。楽しかったな〜。


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