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蛇崩、交差点で/藤たまき 【CRAFT】


〔2012/9/1〕

★★★☆☆

家の近くに、小さな五叉路の交差点がある。信号の名は
“蛇崩”。そこに彼はくる。いつも俯いている彼に気づかれ
ないように、歩道を移動して、横断歩道ですれ違う。すれ
違う瞬間、いつもときめく。十年来の僕の片想いの相手・・・
あだ名は“マド”。彼の本名はまだ知らない・・・・・・。

裕福な家の子・龍が、小学生の頃、通学途中の交差点で可
愛い女の子に一目惚れ。やがて中学生になり、学ランを着
たその子を見たことから、男だと判明。しかし好きな気持
ちは変わらず、以来10年以上もその彼・マドが主に行動す
る夕方に交差点に行き、すれ違いってこっそり見ることを
日課としていた龍。ある日、ひょんなことからマドと話せ
た龍は、最初はキツい物言いのマドに戸惑うものの、マド
も自分に気付いていたのだと知り、喜ぶ。その後マドが家
に遊びに来るようになり、二人距離はどんどん近付いてい
くが、家が厳しいと言ったり、抱き合っても体を強張らせ
るマドには、何か事情があるようで・・・。

というわけで、いいとこのお坊ちゃんで素直な青年・龍が、
家庭事情が複雑なマドと恋をして、ひと夏を過ごすうちに、
喜びや悲しみを知って、少し成長する・・・というような話で
した。

いや〜いいですね、藤さん。今回は感動するとかすごく切な
いとかいう感じではなく、未熟で危うげな二人にハラハラ・・・
という感じでしたが、何かやはり、魅せてくれます。
まずこの、とってもお行儀の良い、藤作品にしか当てはまら
ないだろうというモノローグが面白いですよね。品行方正な
息子がちょっとだけハメをはずしちゃってるワクワク感、好
きだからというひとことだけで浮上してしまえるふんわりと
した感覚など、繊細さがこれでもかと表現されていてポエミ
ーなんだけど、何かその世界を楽しめてしまうという。

円のことをもっと知りたいと思ってはいても上手く立ち入れ
ない龍と、本当は龍に全て預けてしまいたいけれど家庭のこ
ともあり素直に寄りかかれない円という、未熟な二人が愛し
かったです。
相変わらず、感想を書こうと思っても、この感情を上手く表
現できない自分がもどかしいんですが、まぁとにかく、この
雰囲気は理屈抜きで好きです。ふわふわもこもこと広がって
いった話が、最後にはスッと手のひらに収まるような、まと
まりの良さが非常に心地良いですv

(2012/09/17)


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縁側のレシピ/藤たまき 【花丸】


〔2014/1/28〕


★★★☆☆

太っちょ青年・英太郎のダイエットを請け負った恩(めぐみ)。
大好きなケーキを2年食べない約束をする彼に恩はダイエット
レシピを送り続ける。「男が好き」という告白にも 「“好き”は
尊い」と答える英太郎に恩は次第に想いを寄せるように。2年後
ダイエットに成功し見違えるように変身した英太郎は恩の家に出
入りするようになるが彼は意外な一面を見せ始め・・・!?

オデブちゃんを、レシピを駆使して痩せさせて、素敵男子に変身
させちゃうほのぼのBL・・・かと思ったら、中盤から結構病んでる
方向に行ったのには驚きでしたが、そういうほろ苦さ、心の動き
や人の未熟さが丁寧に描かれているのが藤さんらしくて面白かっ
たです。

料理が好きで、母親のやっている小さな食堂の手伝いにも役立つ
からと、高校の調理科を目指す中学生の恩は、自分が女の子に興
味がないということは薄々気付いている。ある日、1つ年上の暴
君な姉・泉がつれてきたのは、出会い系で出会ったというとって
も巨体な青年・英太郎。デブは要らないという泉に対し、卒業ま
での2年間でマイナス50kgを宣言した英太郎を、恩はダイエット
レシピをメールで送り応援することに。そして2年後、英太郎は
見事目標を達成し、恩に会いに来る。母親も英太郎を気に入り、
家族のように頻繁に家に出入りするようになるけれど・・・。

というわけで、英太郎が痩せて、ようやく恋愛モードスタート!
のほんわかした話なのかと思ったら、英太郎が恩に対して異常な
までの執着を見せていく話になっていくんですね。
彼が体に抱えていたのは脂肪という名の孤独で、心の中の足りな
い部分を食欲で補っていたのかなという。まぁ監禁しちゃう気持ち
はさっぱり理解できませんが、自分には恩しかいないという思い込
みは解らないでもないです。ぶくぶく大きく太ったけれど、身体
が成長しても心の成長は止まったままで、やり方間違ってるけど
これが彼にとっての精一杯なんだ、うさぎを捕まえる幼児期の頃
から成長できてないんだろうな・・・と思うと、哀れで切なくもあり。
こういう病んでる人と、こちらがやめとけと思ってしまう相手に
切り込んでいくちょっと浅はかで危なっかしいながらも、結局大き
な愛で包んじゃう受の取り合わせが、いかにも藤たまきだなという
感じで面白かったですv相変わらず、読み応えバッチリ。

個人的には、姉・泉の存在が最初から最後まで鬱陶しかったし、
言い分もよく理解できませんでしたがw  梶山さんも、相当変わっ
てますよねw


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アナトミア/藤たまき 【gateau】


〔2011/6/15〕

★★★☆☆

恋のお相手は奔放でエキセントリック、それでいて繊
細な美しさを湛える美術教師のエバ。その胸に過去と
傷を秘め、それらに翻弄されるエバに振り回されなが
らもルーサは恋に、エバにのめり込んでいく。エバの
深遠な想いに触れてしまったルーサは・・・

2004年に太洋図書から出されたものの復刻版です。
ちょうど、そろそろ読んでみようかなと思っていたと
ころにこの再発売を知ったので、楽しみにしておりま
した。(しかしこの紙質は、直ぐに焼けまくりそうで
すが。)
やっぱりいつもどおり、読んで良かった〜vという感
じですね。何か読み終えると妙に満たされた感覚が残
るのが、藤マジックv

子供の頃、フィレンツェの田舎町に住んでいたルーサ
は、廃屋の二階の窓に姿を見せる裸の少年に恋をした。
17歳になり美術の専修学校に進んだルーサはそこで新
任の美術教師・エバに出会う。変わり者のエバに対し
て周りはあまり良い反応をしなかったが、彼の褪せた
髪の色はルーサに初恋の人を想い起こさせる。やがて
ルーサが手入れしていた温室をエバが訪れたことから
二人は近付いていくが、エバには何か秘密があって・・・。

まぁ色々とエピソードがあるので、説明をするのが難
しいんですが・・・ エバは少年時代に、かなり変わった
芸術家・エンリケの絵のモデルをしていて、芸術を体
得するというエンリケのやり方により虐待を受けてい
たんだけれど、次第にその芸術家っぷりに傾倒してい
って、エバにとってはエンリケが全てになって。でも
最後にエンリケは頭がおかしくなって(元々おかしい
人なんですが)自分に火を放ち、廃屋から飛び降りて
死んでしまい、エバもその瞬間を目撃してしまったん
ですね。そういう強烈なトラウマ、そして二人の関係
の答えが与えられないままそこで途切れてしまったエ
バの想い。そういう複雑な過去があるため色々と不安
定で気難しいところのあるエバに戸惑いながらも一生
懸命エバを愛し、愛される喜びを伝えようと奔走する
年下のルーサの話・・・という感じでしょうか。

一筋縄ではいかない関係がつらそうではあるんだけど、
ひとつ乗り越える毎に恋をする喜びを実感しているル
ーサが可愛くってカッコイイです。確かにエンリケが
エバに行ったことは正しかったのかというのはわから
ないままだけれど、それが今のエバを形成しているこ
とは確かで。最初は頼りなさげだったルーサが、そん
なエバのバラバラになってしまった心を、大事に大事
に集めていく感じがとっても素敵でした。

生まれて初めて体感したセックスを「あれはとても素
晴らしかった」と言ったのがとても印象的。いろんな
藤さんらしい言い回しの数々に、やはり今回も癒され
ました。この作品そのものが芸術ですね。

 
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不思議ポット(全3巻・完結)/藤たまき 【Chara】

  
〔2008/2/25、2009/12/25、2011/4/25〕

★★★☆☆

骨董研究部所属の未来(みき)は、遺跡大好き高校
生。ある日、偶然手に入れたポットには、呪縛に囚
われた魔人・シバが封印されていた!「お前が新し
い主人か・・・」不遜な態度のシバに天真爛漫な未来は
興味津々。シバがいる生活に慣れたころ、なぜか憧
れの部長・乙部が未来に急接近してきて・・・!?

遺跡が好きな高校1年生の未来は、数年前に遺跡を
発掘した地元の名家の息子で、骨董研究部の部長・
乙部に憧れ高校に入学した。皆でお宝を持ち寄る部
なのに、思うように珍しい物を見つけられない未来
は、電車やバスを乗り継いで、とある田舎町へお宝
探しに。そこで知り合った老人の蔵の掃除を手伝っ
た未来は青い磁器のポットを見つけ、記念にもらっ
て帰ることに。丁寧にポットを磨くと、100年以上
ポットに封じられていたと言う、シバという魔人が
現れて・・・

幼馴染の健二と共に骨董研究部に所属する未来が、
不思議なポットを手に入れたことにより、中に封印
されていた魔人・シバの主人に。しかし傲慢で欲深
い部長・乙部がそのポットに目をつけてしまったこ
とで、子供で信じやすい性格の未来が、色々と危険
な目に遭わされ奪い取られそうになりながらも、シ
バとの生活とシバを護るため奮闘するという、ファ
ンタジックな話でした。

1巻は、未来の純粋が故にアホの子のところがメイ
ンで、可愛いらしい感じ。2巻はシバへの想いを強
めていくものの、部長の陰謀により思わぬ方向へと
いう、ファンタジーの部分が強い感じに。
ということで、2巻までは、話は面白いけど御伽噺
色が強くて、あんまり得意な方向ではないかも・・・と
思ってたんですが、3巻から何か一気に面白くなっ
たような。未来が酷い目に遭いながらも、決して諦
めようとしない姿に、ウルウルが止まりませんでした。
あとはやはり、未来の恋心が自分には向かないこと
に気付いていながら、未来の幸せだけを願い奮闘す
る、親友・健二の存在ですね。何と健気なことかw

オバカで幼くて浅はかで頼りなかった子供が、恋を
知って成長してという、ファンタジーなだけでは無
い奥深さを持った話にまとまりましたね。でも最後
まで屈託の無いところは失っていなくて、ちょっと
オバカな本質は変わってなかったりして、どこかホ
ッとする部分もあったりして。

相変わらずの、〜だもの的なまろやかな言葉使いの
中に、ざっくりとした男子らしさもあって、他の人
の作品とは違う、この方にしか描けない世界になっ
ていたと思います。何より、シバを素直に「素敵だ
よ」と言えちゃうところが何か好きだったな〜。
藤さんの作品はなぜだか毎回、読み終えた後に再び
パラパラとページをめくると、主人公に対してキュ
ンと愛しい気持ちが込みあげてきちゃうんですよね、
私w どこか完璧ではない子らが、何とかそれなりに
一生懸命なところに毎度心を打たれます。


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夏の名残りのばら/藤たまき 【Chara】


〔2004/2〕

★★★☆☆

「こんな夢みたいに鳴る楽器は初めてだ」
ヴァイオリン職人を目指す少年データの言葉はルースに
音楽は人に感動を与えることができると教えてくれた。
ヴァイオリニストになろうと決心したルースは、データ
と一緒に学校に通い始めるが、その才能は校内で評判に
なって・・・!?二人の少年の夢が奏でるハートフルストー
リー。

ヴァイオリン職人を目指し、祖父の工房で働きながら勉
強しているデータは、ある日ガルネリを美しく弾きこな
すルースに出会った。若くして亡くなった兄・マリスの
親友であるアッシャに育ててもらった世間知らずで純粋
無垢なルースと仲良くなったデータ。やがてそれぞれ、
職人と演奏者を目指し学校へ通うことになる。しかし本
格的に音楽に関わることを嫌がるアッシャに反対される
と思い、ルースは言い出せなくて・・・

あぁ、これは読んで良かった! 藤たまきさんは画面が
チマチマしてるので、読む前は一瞬怯むんですが、読み
始めると見事にその世界に連れていってくれ、結果的に
かなり感動させられちゃうんですよね。今回のこれも、
主人公達の間に性愛という意味での感情は生まれていな
いので、BLらしさとしては★3といった感じなんだけど、
愛の物語としては★4の満足度。
母親と弟・ルースを守るため、身を削って魂を捧げた兄
・マリスの愛、そんな大事なルースを託され育ててきた
親友・アッシャの想い、そしてデータとルースのとても
素敵な友情物語・・・。そういう色んなものが溢れ出してく
る終盤は、泣けて泣けてしょうがなかったです。

アッシャとマリスの過去の物語も読んでみたいし、アッ
シャとルースの未来、データとルースの音楽家としての
未来も見てみたいし、温かい読後感の中に、自分の知る
ことのない部分もあるんだという寂しく切ない思いも生
まれてきたりして、何とも胸が苦しくてしょうがないです。
少年時代の無知で無謀で誰かを傷つけて自分も傷ついて、
だけど確実に何倍にも成長していくという、繊細な話を
描かせたら抜群ですね。何でこんな話を思いついちゃう
んだろうw



 


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青空の卵1/藤たまき 【WINGS】


〔2010/12/25〕


★★★☆☆

会社員・坂木司の友人・鳥井真一は自称「ひきこもり」
だ。坂木は鳥井を外の世界に連れ出そうと、時間をみつ
けては彼の部屋を訪れる。そして鳥井の作った料理を食
べながら、坂木は身近に起こった様々な謎を問いかける。
なぜなら鳥井は、大人の視点で推理し、子供の純粋さで
真実を語ることができるから・・・・・・。
坂木司の人気小説を、藤たまきが繊細なタッチでコミカ
ライズ!夢の最強コラボでおくる、ひきこもり探偵の癒
し系ミステリ第一弾!!

坂木司さんの小説のコミカライズということで、当然原
作未読の私ですが、ほわほわとした中にも良い意味で頑
固さも感じられる雰囲気が藤たまきさんらしくて、違和
感は全く感じませんでした。
しかし何でこんなに匂うんでしょう、この人達w
ミステリ好きというわけでもない私でも、充分楽しめる
内容ですし、むしろいやいやそれはもう、そっち方面の
愛だろう!と叫ばずにはおられない、果てしなくBL寄り
なミステリですね。

子供の頃から普通じゃないものにばかり興味を持ってい
た坂木が、幼少期に色々とあり中学ではいじめの対象と
なっていた鳥井と友達になり、今や鳥井が信頼している
のは坂木だけ・・・という状態の二人。好奇心旺盛な坂木が
ちょっとした疑問を持ち込んできて、頭のキレる鳥井が
それを見事に推理していくという話。

『夏の終わりの三重奏』(前後編)は、そんな坂木がひ
きこもり鳥井を連れ出すために一緒にスーパーに買い出
しに出かけたら、そこで美人だけど変な女に出会って・・・
という話。この謎解きは少々強引だよな・・・と思わんでも
なかったですが、彼らの関係や人となりを知るには良い
話だったと思います。悲しむ坂木に引きずられる鳥井・・・
そんな彼と共にやっていく覚悟の坂木・・・ 匂いますw

『秋の足音』(全6話)は、坂木が駅で声を掛けた盲目
の青年・塚田が、謎の双子につけられていると言うので、
お人よしの坂木が、正体を探るという話。
これは正体に関しては誰もが予想した通りだと思うんで
すが、真実はもっと深い話になっていて、二人の想いを
考えると切なくて、何だか泣けてしょうがなかったです。
不幸で悲劇だけど、結果的には一生を共にする覚悟がで
きた。これはまさにボーイズラブ以外の何物でもないw
そしてそこに自分を重ね合わせる坂木・・・やっぱBLじゃん!w


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フラッグ(全2巻)/藤たまき 【Chara】

 
〔2005/4/25、2007/2/24〕

★★★☆☆

怒りやよろこび、不安・・・ 人の心のイメージが“旗”に
なって見える少年・聖(ひじり)。ところがなぜか同居中
の腹違いの兄・日高の旗だけが見えない。「僕のことど
う思ってるの?」超ブラコン・聖の想いをよそに、惚れっ
ぽくて冷めやすい日高はいつも違う恋人(オトコ)をふた
りの家に連れ込んで・・・!?

聖は子供の頃から、人の心が旗という形になって見える
力を持っていた。人の怒りや不安、悲しみなど、表の顔
とは違う部分が見えてしまう聖は、その苦痛に耐えられ
なくなり、引きこもりになってしまう。小学校にあがった頃、
新しい恋人ができた母親は、聖を遠く離れた日本の、聖
の父親の家に置き去りに。以来、音信不通の父親を待つ、
腹違いの兄・日高との、ふたりきりでの生活が始まる。
初めて聖に旗を見せなかった日高は、聖を怖がらせない
唯一の人で、聖にとっての全てになる・・・。

というわけで、引きこもりでブラコンな聖が、やたらと男に
依存してしまう兄・日高や、聖の力を知っても友達になって
くれた女の子・ちーなど、周りの人たちとの関わりの中で
少しずつ成長していく姿を描いた、ハートフルファンタジー
ホームドラマって感じでしょうか。

絵本のような絵で、丁寧で優しい言葉遣いと、物語にググッ
と引き込むモノローグ。そんなほんわかした空気の中で、
時に残酷な現実を見せたりと、本当に不思議な力を持った
作品を描かれますよね。

1巻では、ちゅるちゅる天パのチビッコが、全て大好きな日
高のために奮闘する健気さ、2巻では少し成長して、日高を
守るためにも人と関わっていこうとする強さが見れて、何でも
ないとこでも、うるるとしてしまう自分がおりました。
BLというくくりでは勿体無い、大きな愛の物語になってると
思います。ステキ。


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プライベート・ジムナスティックス/藤たまき 【ディアプラス】


〔2000/12、2002/3/30、2003/8〕

★★★★☆

〔1巻〕
スケートクラブ里谷SSに通う甘夏は近頃スランプ気味。
カナダから来たセラという少年に強く魅かれる反面、彼
のスケーティングに劣等感を刺激されているせいなのだ。
人の気も知らず無邪気に懐いてくるセラに混乱と焦燥を
感じる甘夏だが・・・・・・。

〔2巻〕
恩師の立木コーチにセラとの恋を打ち明けられず、罪悪感
を覚えながらも恋情を抑えられない甘夏。スケートで多忙
な日々が続くも、時間の許す限りセラと蜜月を過ごす。
ペアを組んだ和子の悩みに気づかぬほど、恋は盲目で・・・。

〔3巻〕
セラとのつきあいや、将来の進路に悩む甘夏。そんなある日、
セラとキスする場面を立木コーチに目撃されてしまう。己の
保身のためコーチに嘘をつき言い逃れをした甘夏は、セラや
コーチに誠実になれないことに耐えられず、ついにセラに
別れを告げる・・・・・・。ふたりは永遠に別れてしまうのか!?


や〜、長かった。昨晩読んで泣きながら寝てしまい、朝は
酷い顔になってましたが、また今日も朝から読み直し、また
泣けてしまった。3冊ですけど、3巻は2冊分くらいの厚さで、
しかも細かいコマ割、沢山のモノローグとセリフがあるので、
これはなかなかの重労働。だけどやっぱり読むごとに良さが
増すようないい作品だなぁと思います。
1巻の時点で身体の関係はできるけど、最近のそれだけな
ものとは違って、言葉遣いも言い回しも独特で、言ってみれ
ば純文学のような独特のテンポが、繊細な絵にマッチして
いて、何とも面白い作風ですね。

スケートをやっているカンナとセラが両想いで、普通だった
ら、良かった青春じゃん、となるところなんですが、カンナは
生真面目な性格。しかも小さい頃に父親を亡くし母子家庭で
育ってきて、父親代わりのような存在でスケートの楽しさを
教えてくれた立木コーチを心から慕っていて、彼を失望させ
ることだけが恐い、と。だからセラを心から愛しているけれど
二人の関係を誰にも知られないため嘘をつく、勿論それを
セラにも強要する。だけど次第に、自分を信頼してくれてい
る人たちを騙していること、セラをそんな自分の勝手につき
合わせていることなど、とにかく色んなストレスに耐えられ
なくなってしまう・・・

という感じで、ちゃんと説明しようとしたらすごく長くなりそう
なんですけど・・・明るく、スケートを楽しんでいただけのカンナ
が、恋をして色んなことを考えなくちゃいけなくなって、どん
どん追い詰められていって、悩みながら答えを見つけるという
感じでしょうか。まぁそれだけではなく、立木コーチと、カナダ
からセラと共にやってきたアンディコーチが実はゲイカップル
だとか、カンナの幼馴染の淳ちゃんが猛烈に面白いキャラだ
とか、セラとカンナは遥か昔に出会っていたとか、いい設定が
色々あり楽しいです。

そもそも立木コーチ達が最初に親心で反対してなければ
スムーズに進んだんじゃないかよ!とか思うんですけど、
だからこそじっくり遠回りして、流されるだけの恋で終わら
なかったとも思えるし、まぁもどかしすぎて可哀想でしたけど、
何かすごい絆になっちゃったんじゃない?と読後は幸せな
気分です。沢山のコトバを楽しみたいので、また時間あった
ら読もうっと。自分の拙い頭じゃ上手く感想書けなくて申し訳
ないですが、絵は勿論すごい表現力ですけど(個人的に、
子供時代にカナダのリンクで滑っているカンナの小さい姿
とかえらくスキ)BLとかじゃなくて、文学として面白いです。


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遊覧船/藤たまき 【ディアプラス】


〔2008/5/30〕

★★★★☆

遊覧船乗り場の売店でバイトをする日和は、物書きの
間宮のことが気になっていた。間宮は何故か大変気前
がよく、日和に事あるごとに高額な駄賃をくれる。
それはふたりが初めて寝た日もそうだった。
日和は激怒するが、実は間宮はお金でしか愛を得る術
を知らない人で・・・。

亡き父のように船乗りになりたいと、商船高専に通って
いた日和は、体を壊して休学し、今は遊覧船乗り場でバ
イトをしている。そこでお客さんとして度々会う、ステ
キな男性・間宮のことが気になっていた日和。間宮は毎
回買い物をしては、釣りを駄賃として置いていく。

ある日、旅館を営む母に、閉じていた別の旅館を長期で
貸しているから、そこにお弁当を届けて欲しいと頼まれ
る。するとあの間宮さんが出てきて・・・


いやーすごく面白かった!
育ってきた環境のせいで、お金でしか愛情を示せない間宮
と、彼を好きでお手伝いをしたり寝たりするのに、お金や
物をもらい続けることに苦しむ日和。恋ってのはお金とか
そういうものじゃないんだよってことを懸命に伝えようと
するんだけど、かなり、相当変わりものの間宮さんには
上手く伝わらず、もどかしいばかり。まさに異星人って
言葉がぴったりの、間宮さんのズレ方と、どんなに困らせ
られても健気な日和のやりとりが、すごく温かくていいです。

クスッと笑えるような部分、好きでたまらないということを
見せ付けられてウルッとしてしまう場面も結構あったし、気
に入ってる場面はかなり多いです。藤たまき作品で初めて自
分のツボにビシッとはまった。
最後には、あ〜ラブだなぁ、この二人はこんな感じでずーっ
と続いていくんだろうなと、とってもほんわか気分になって、
また最初から読み直したくなりました。

とにかく日和の頑張りに胸打たれたって感じですね。だって
ホント間宮さん、ヘンなんだもん。これは間宮さんが微妙に
操縦されてる、ヘタレ具合もちょうどいいんですよねぇ。
あ、もしかして、霧の中を走ってる間宮っていう遊覧船を
操縦してる、とかそういうとこに掛かってる?ないか。
日和は大変だろうけど、ここまで愛されてるって何かすごく
幸せそうでイイ。好き、この二人。


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密告/藤たまき 【ディアプラス】


〔2006/7/29〕

★★★☆☆

戒は同性である諭と幸せな恋人同士。だがかつて戒はゲイの弟に、
ゲイの恋愛なんて不幸になると罵詈雑言を浴びせた事がある。
その時、弟から、その言葉は戒にそのまま返ると予言された。
言霊に怯える戒だが・・・。

雰囲気がね、ちょっと独特。神秘的でメルヘンチックで、非科
学的。モノローグも詩的なので、好きな人ははまりそうだけど。
単純明快、どっちかっつうと、好きだー俺もだーどんがらがしゃ
ーんと直球な話を好む自分には、理解不能な心理が多いかな。
こういう細い線でありながら、実は結構背中がエロいのね。





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イトラコナゾール